基本給の違いが不合理となった産業医科大学の訴訟!約114万円の損害賠償

現代の日本では、正社員と同程度の仕事量をこなしているのにも関わらず、同じような評価をされていない人は多いです。人事担当者の方だけではなく、労働者の方の中でも「同一労働同一賃金」という言葉を聞いたことがある方がいるのではないでしょうか。

実際に同一労働同一賃金を守らなかったことで裁判へと発展しているケースもあります。そこで、今回は実際にあった訴訟ケースについて紹介していこうと思います。

基本給の違いが不合理となった産業医科大学の訴訟!約114万円の損害賠償

産業医科大学で勤続30年以上の非正規雇用者(臨時職員で事務系業務に従事)が、正職員の基本給と2倍近い差があるのは不合理として賠償を求めた裁判です。福岡高裁は、非正規職員として長期雇用は採用時予定していなかった事情で考慮すべきと判断して、正職員が主任として管理業務に昇格する前の業務が臨時職員の「類似業務」と認定しました。結果として、基本給3万円の差を不合理と判断されたのです。

 

※非正規雇用労働者:アルバイトやパートタイマー・契約社員・有期雇用者のことをいいます。2018年のデータでは2120万人(全体比38%)いるとされています。※総務省調べ

訴訟後にどうなったか

この訴訟の原告となった臨時職員は、本来は長期雇用を予定されていませんでしたが結果的には勤続30年という実績が評価され、勝訴となりました。

この判決後、自治医科大学は113万4000円の損害賠償を支払うことになりました。

働き方改革の法律が制定

このように裁判で労働者の立場が確立された背景には2020年4月から改正施行される「パートタイム・有期雇用労働法」(正式名称:短時間労働者および有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が関係しています。

この法律では、正規雇用者と非正規雇用者の賃金や労働環境における格差を解消するために施行されました。

企業の取り組むべき姿

企業の人事担当者様へは、厚生労働省より「同一労働同一賃金ガイドライン」(正式名称:短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針)という文章が発行されています。

これを読む限り、企業は各種手当や福利厚生を正規雇用者と同水準にし、基本給や賞与については正規労働者ともバランスが取れた額に設定しなければいけないとされています。

全ての労働者が納得して労働できるような取り組みが企業には求められているのです。

国の後押しで非正規社員たちが集団訴訟に走る
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